最新記事
アーカイブ
記事テーマ
NQAコラム
何の為の環境側面抽出??
2014.08.28 | テーマ:ISO 14001
ISO14001は、9001よりもリスクマネジメントが全面に出ている規格です。リスクマネジメントは、簡単にいうと以下のようになります。

(クリックで拡大します)

ISO14001では、環境側面の抽出はリスクの洗い出し、環境影響評価/著しい環境側面決定はリスクの評価と選別です。評価・選別によって、著しいなあと思われる環境側面が特定されたら、その著しいと思われる環境側面だけきっちり管理すればよいのです。
・運用管理手順を作ってきっちり管理する方法
・緊急事態が発生したら対応できるように備えておく方法
・リスク低減目標を設定し管理する方法
 他

ところが、ISO14001が求めるリスクマネジメントの目的が、ISO14001の審査を受ける段になると、いつのまにかすっ飛んでしまっているケースを見かけます。すなわち、環境リスクの洗い出しと選択ではなく、環境側面に関する文書(例:環境工程表、環境側面抽出表、環境影響評価表、著しい環境側面登録表)を整えて審査員に見せることが目的になってしまっている状態です。

きっちり管理すべき環境側面を決めることが目的なのに、なんでもかんでも著しい環境側面になってしまい、一体全体何が重要なのかわからない状態になっていたり、著しい環境側面を机上で決めてしまい、環境側面の洗い出しが後付けになっていることが容易に想像できる状態だったり、、、、。

そうなると、環境側面の抽出や評価活動は、机上で書類を眺めて行う活動になってしまいます。

本当は机上では駄目なのです。机上には何もないから。
どのような業種であれ、現場に全てがあります。だから、現場をスミからスミまで歩き回って環境側面を洗い出すべきなのです。現場は工場だけではなく、事務所も現場です。
地球環境に影響を及ぼす側面が無さそうな業種では、「ムダ」も環境に影響及ぼす側面になりうるという視点で洗い出すと良いかもしれません。
現場を歩き回って「ムダ」を見つけることで、本来取り組むべき環境の課題、すなわち真の著しい環境側面を発見できるかもしれません。
コンプレッサーエアの漏れ、油圧油の漏れ、作業場での落下品、そもそも不良品、クレーム対応の為に使う車のガソリン、インターネット時代に、注文書を印刷してからのFAX、壁面から熱が逃げている炉や温水タンク、・・・。

ISO14001審査のための環境側面関係文書作成は止めて、環境のリスクマネジメントとして有効に機能することを第一の目的として取り組むべきだと思います。たとえ最初は文書が整わなくても。